毎年日本列島に大きな爪痕を残す台風。
2019年で言えば台風15号は首都圏も直撃し、交通網の混乱や大規模な停電、家屋の被害といった私たちの生活に今もなお大きな影響を残しています。
そんな中バイク乗りとして気が気ではないのが、台風の強風による駐輪時のバイクの転倒。
かくいう私も、台風が過ぎ去った後バイクを停めている駐輪場にバイクの様子を見に行ったところ、見事に右側にバイクが転倒していました。
今回は、バイクが台風による転倒被害をできるだけ受けないような対策を貸し駐車場にバイクを停めている視点からお伝えしていきたいと思います。
まず初めにすべき簡単な対策はこれ!バイクを守る〇〇が実はアダに!
まず最初にすべき簡単な対策は、台風の接近に伴いバイクカバーを外すこと。
カバーを外したついでに、ギアを入れるようにしましょう。
え!?でもカバー外したら風雨にさらされてしまうじゃない!とお思いかもしれませんが、実はこのバイクカバーが船のマストと同じような働きをしてしまい、強風でバイクがあおれてしまう状態になります。
強風の中バイクに乗ったことがある方はわかるかもしれませんが、バイク本体にはある程度隙間があり、横風を多少逃がしてくれるのを感じたことがあるライダーは少なくないのではないでしょうか。
バイクカバーをかけていることで、風の逃げ場がなくなってしまい真横から吹く強風をもろに受けてしまうのです。
とはいえ、バイクは大切な宝物。一晩でも風雨にさらされることに不安を覚えることも非常によくわかります!
でも、転倒してしまった時の傷は修理しなければなおりません。
風雨にさらされた汚れは洗車をすれば落とすことができます。
しっかり洗車して綺麗にしてあげる!と割り切ってバイクカバーは必ず外すようにしましょう。
そしてもう一点心配なことは、強い風雨にさらされてどこかに雨水が侵入し故障しないかという事。
基本的にバイクは雨の中を走っても壊れないように作られてはいますが、それはあくまで走行中の事。
前方からの雨水には非常に強いですが、後ろや真上からの浸水には少々不安を覚えます。
そんな時に出番なのが「養生テープ」!
養生テープとはいわゆるマスキングテープのようなもので、はがした後の糊残りが非常に少なく接着力もそれほど強くないため、大切なバイクに跡を残さず水の侵入を防ぎたい時には非常に役立つアイテムです。
水の侵入を防ぐために、養生テープを貼りたい場所は主に3か所!
鍵穴・タンクキャップ・マフラー(出口)です!
鍵穴から雨水が侵入してしまうと、中がさびて鍵が回らなくなる恐れがあります。
タンクキャップもタンク内に水が入らないように工夫はされていますが、想定以上の水がかかれば浸水の恐れもあります。
タンクキャップにも鍵穴がついている事がほとんどですので、すべてを覆うように養生テープを貼ってあげることが重要です。
最後にマフラーですが、こちらはエンジンに直結している部品です。
マフラーの出口から多量に水が入ってしまうと最悪の場合エンジン内部にまで浸水してしまう恐れがありますから、是非とも養生テープで出口を塞いでおきましょう。
ギアを入れる理由は、少しでも前後に動いてしまうの防ぐためです。
サイドスタンドは前後の動きに弱いため、ギアを入れておくことで激しく前後に揺さぶられるのを防いでくれる効果があります。
ここまでは、誰でもできる簡単な台風対策となります。これだけでも随分違うのでぜひ実践してください。
次の項からはさらに強力にバイクを台風の強風から守る方法をお伝えしていきます。
台風の直撃でもバイクは倒さない!貸し駐車場でもできる方法はコレ!
先程お伝えした方法では、やはり台風直撃の様な強風からバイクを守るには少々不安も残ります。
この項では道具を使ってバイクを強力に倒れにくくする方法をお伝えします。
使う道具の答えは、自動車用の「ジャッキ」です。
自動車用のジャッキとは、自動車がタイヤ交換などを行う際に使用する「車を浮かせるための道具」です。
このジャッキをバイクの右側の強度のある部分に入れ、常に左側(サイドスタンド)にテンションがかかるようにするのです。
ここで注意したいのは、少しテンションをかけておくことですからバイクの強い部分にジャッキを入れることが重要です。
オススメの場所はステップの根本やフレーム下部です。
そのあたりはバイクの中でも非常に強度がある部分で、レッカーなどを行う場合にもそのあたりにロープを結ぶケースが多いです。
しかしながら、サイドスタンドで立っているバイクは若干左に傾いていますからジャッキの高さが足りない場合もあります。
その場合は、木っ端等を上手く利用して高さを稼ぐようにしましょう。
また、大切なバイクに金属のジャッキを当てるわけですから、バイクとジャッキの間にウェス等をはさんであげると傷の防止にもなりますのでお勧めです。
逆にNGな場所はマフラー関係。
ネイキッドバイクなどでは、マフラーがバイクの一番低い場所を取りまわしているケースが多々見られます。
気持ち的にはそこにジャッキを当てたいと思ってしまうかもしれませんが、基本的にはNGと考えてください。
最悪の場合マフラーに変な力がかかり、変形してしまいマフラー途中から排気ガスが漏れてしまう排気漏れという故障を起こしてしまう場合もあります。
マフラーは部品の中でも高価な部類に入りますので、せっかくバイクを守ろうとしているのに壊してしまっては元も子もありません。
もちろん、カバーは外しギアを入れておくことも忘れずに。
二重三重もの対策が、駐車時のバイク転倒のリスクを軽減する近道です。
まとめ
季節が移り変わりをみせてはいますが、まだまだ油断できない台風。
ご自宅にバイクガレージや、バイク置き場があればコンクリートアンカーやフック等を使って盤石な備えをすることが可能ですが、貸し駐車場を使っている場合はそういった地面に何かしら対策を施すのは不可能です。
今回は貸し駐車場でもできる対策をお伝えしてきましたがいかがだったでしょうか。
どれもそれほど大変な作業ではありませんし、力のない女子にもできる対策です。
台風が過ぎ去った後にむなしく倒れているバイクを見るのは精神的ショックも大変大きいので是非防ぎたいものです。
最後に、今回は台風に焦点を当ててお伝えしてきましたが春など強い風が吹きやすい季節にもオススメの方法です。
是非とも実践してみてださいね!
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