小学校3年生になると、宿題に加えて自主学習(自主勉強)を行うに学校から言われます。
高学年になれば自分で考えて自分でやりますが、最初は親が関与した方がお子さんも取り組みやすいでしょう。
やる内容は決められていないので、何をやらせたらいいのか悩む方も少なくありません。
どうせやるなら、子供の好奇心や能力を伸ばしたり、苦手を克服できるような自主勉強をさせたいものです。
今回は、小学生の自主勉強についてまとめます。
小学3年生から始まる自主学習(自主勉強)学校からの指導は?
うちの子の学校で配った「自主学習の取り組み方」によると、自主学習とは、自分で内容を決めて取り組む学習のことで、自分がもっと力をつけたいこと、もっと学びたいこと、これからの学習に生かせそうなことなどから、自分で内容を選んで取り組む、とされています。
内容の例としては、授業の復習、予習、テスト勉強の他に、教養として、新聞記事のまとめ、ことわざや四字熟語や慣用句調べ、都道府県名や県庁所在地などを覚える、ローマ字練習、詩や短歌や俳句を作る、本を読んで感想を書く、興味があることを調べてまとめる、などが挙げられています。
小学3年生から始まる自主学習(自主勉強)、具体的に何をする?
学年が上がってくれば、自分で自主学習の内容を決めて取り組むこともできますが、最初はお子さんも何をしたらいいのか戸惑います。
また、お子さんに全部任せておくと、早く終わらせて遊びたいために得意なことだけをやってしまい、苦手な部分は苦手なままで残ってしまうということもあります。
一方で、苦手なことをやらせようとすると、自主学習(自主勉強)が面白くなくなり、モチベーションが上がらなくなってしまいます。
また、勉強に限らずお子さんが好きなこと、興味のあることにも積極的に取り組ませて、その子の能力も伸ばしてあげたいものです。
自主勉強のテーマはいろいろあっていいので、漢字の自主学習用ノート、算数の自主学習用ノート、調べ学習用のノートなど、必要に応じて複数のノートを作ってあげるといいでしょう。
漢字練習
学校で使っている漢字ドリルの中で、宿題で書くのは音読みの例、訓読みの例1つずつ程度です。
各漢字のところに、他の使い方の例が載ってはいますが、宿題で出されることはありません。
宿題だけでは漢字の練習は不十分です。
自主勉強で、宿題に出なかった部分を練習すると、習った漢字の使い方の幅が広がります。
新しく教材を用意しなくても、学校の漢字ドリルを利用して子供が自分でできる学習ですし、お母さんは正しく書けているか丸つけをするだけです。
算数ドリルを使う
算数ドリルにまだ書き込みがしていなくて、お子さんが苦手な部分がある場合は、そのページをもう一度やってもらうのもいいですね。
市販の問題集やインターネットから印刷したドリルを使う
様々な科目の様々なドリルやパズルが書店やインターネットで入手できますので、利用するのもよいでしょう。
インターネットで探すのは手軽ですが、インク代が結構かかるので、問題集を買った方が安いという意見もあります。
マンガやアニメのキャラクターを取り入れたり、物語や科学の読み物を読みながら漢字練習や文章問題に取り組むことができたりと、子供が楽しく勉強できるように工夫されたものもあります。
お子さんが取り組みやすそうなものを一緒に選んであげるとよいでしょう。
問題集などを一通りやって、苦手だった部分についてはインターネットから問題を拾って練習させるなど、使い分けるのもいいですね。
小学校4年生になると、都道府県と県庁所在地を漢字で覚えなければなりません。
難しい漢字もありますし、少しずつやっておくと後で楽です。
塾や通信教育などで勉強したことを提出する
塾や通信教育などで勉強して、更に自主勉強をできるお子さんならやらせて問題ありませんが、それでは子供に負担が大きすぎると思われることもあります。
塾や通信教育での学習も自主学習として認められます。どんな問題が出されているのかを興味深く見る先生もいます。
お子さんも頑張った内容を先生が見てくれれば、モチベーションが上がるかもしれません。
お母さんの手作り問題
お母さんは毎日丸つけをしたりテストの結果を見たりしていますから、子供が以前間違えた漢字、間違いやすい漢字、苦手な部分などを誰よりもよく知っています。
ですから余裕があれば、そういう部分を補うような問題をお母さんが作製してあげると、効率よく繰り返し学習ができます。
ただ苦手なところをやらせようとしてもお子さんが抵抗を感じて取り組まないこともあります。
お子さんの興味に合わせて問題を工夫できるのも、お母さんが問題を作るメリットです。
例えば、生き物が好きなお子さんなら生き物に関する知識を題材に、本を読むのが好きなお子さんなら物語を題材にして文章を作りながら、お子さんが以前間違えた漢字や苦手な漢字や最近使っていなくて忘れていそうな漢字を極力盛り込んでいきます。
当然、ずっと前に習ったような易しい漢字も出題されることになりますから、あれもこれもわからないということは少なくなるので、お母さんも褒めることができますし、お子さんも嫌になりにくいです。興味のあることなら先が読みたくもなります。
まだ習っていないけれども今年度習う漢字ならば、お子さんが好きな色の色鉛筆で漢字を書いておき、なぞらせれば、予習もできます。
お子さんを主人公にしたお話にするのもおすすめです。
夏休みを楽しみに待っているお子さんの話にしたり、お子さんが海賊船の船長になったり、算数の問題にお子さんと家族を出演させたり、いろいろ工夫できます。
物語の中にちょっと難しい言葉を入れて、「辞書で調べましょう」とすれば、国語辞典を使う練習もできますし、工夫次第で物語の中に算数の問題や単位換算の問題をからめたり、方位や太陽の動き方や地図記号などを盛り込んだりもできます。
苦手の度合いによって一日の分量を変えることも自由自在です。
苦手度が強い内容の時は分量を軽くし、「これなら早く終わって遊べそう」と思わせることで、取り組みやすくすることもできます。
正直、毎日やるのはとてもたいへんなので、お子さんにどうしても身につけさせたい内容がある時などに、ちょっと頑張って問題を作ってあげると、お子さんが喜ぶかもしれません。
お子さんに「この漢字を覚える時お母さんとこんな話をしたな」「これはお母さんが出してくれた問題と同じだ」などと印象づけることができれば、思い出しやすくなります。
パソコン入力練習兼ローマ字練習
パソコンのブラインドタッチの練習をローマ字入力でやらせると、ローマ字も自然に身につきます。
アルファベットやローマ字に抵抗があっても、パソコンへの興味でやる気が出るのでおすすめです。
入力する内容は、マンガでも何でもお子さんが好きなものでOKです。
入力したものを印刷して提出します。
こども新聞の記事などから調べ学習
こども新聞の購読をお考えになる方もいらっしゃるかもしれませんが、ともすると親の期待とは裏腹に、全く見てもらえなくてそのまま古紙へ、ということもありますよね。
うちもそうでした。
新聞の記事の中から、お子さんが気になった記事や、親が見て「これなら」と思った記事を切り抜きます。記事には、日付と新聞名を書いておきましょう。
まずお子さんに記事を読ませて(一緒に読んで)、お子さんが気になったこと、興味や疑問を持ったことをテーマにして、パソコン等で調べてまとめます。どこで調べたかを書くことも教えます。
求める情報を収集する能力は情報化社会で必ず役に立ちますし、説明を読んで理解し、まとめる能力も養うことができます。
写すだけだから親は楽だと思いがちですが、子供が意味を取り違えて、間違ったことを書いていることもあるので、一通り目を通してあげたいです。
必要に応じて、履歴を追って確認することもあります。
うちの子が自主学習にやる気が起こらなかった時には、ドラゴンボールの登場人物の名前の由来を調べさせたこともあります。
子供がやってみたいというので、こども新聞のチャレンジ問題に挑戦したこともあります。まだ習っていない内容も出てきたので教えるのがたいへんでしたが、わからない言葉の意味を調べて書かせるなどしながら取り組みました。
難しい内容でも、子供が自分でやりたいことなら興味深く取り組んでくれます。
間違いや、習った漢字が平仮名で書いてあるところ、まとめ方などが気になってしまいますが、まずはたくさんほめてあげましょう。
体験学習やイベントに参加
自然体験学習やイベントに参加した場合は、疲れて帰って来て、勉強する元気がないかもしれません。
そういう場合は、その様子をお母さんが撮影した写真や作品とともに、体験した内容や感想をまとめてみましょう。
遊びに行ったり外出した時も、その場所や体験したことについて紹介したり、そこで疑問に思ったり気づいたことをまとめてみます。
読んだ人が興味を持って、自分も行ってみたいと思ってもらえるようなまとめ方や、新聞記事のようなまとめ方を意識させるといいですね。
アピールする力が身につきます。
習い事や趣味
習字や絵、プログラミング、趣味で作った作品、育てている植物の記録なども素敵な自主学習です。
私はスポーツを習わせたことがないので、スポーツに関しては具体的なイメージがわかないのですが、その日の活動内容や頑張ったことが伝わるような形を考えてあげると、立派な自主学習になります。
まとめ
自主学習は自分で内容を決めるので、いわゆる「勉強」でなくてもいいのです。苦手を克服し、得意分野を伸ばせるように、また、お子さんが興味を持ったことをどんな形で表現するかを一緒に考えてあげましょう。
最初はたいへんですが、そのうち子供は、お友達がやっていることなども見ながら、自分で考えて取り組み始めます。
それまでにお子さんが自分で学ぶことの楽しさを感じ、いい習慣を身につけることができるように導いてあげたいものです。
どんな内容でも、できたことやがんばったことをたくさん見つけて褒めてあげましょう。
それが一番、お子さんのやる気につながります。
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