緊張するとトイレが近くなること、ありますよね?その対策をお教えします。
試験の前、発表する前、しばらくトイレに行けないと思った時など、さっき行ったばかりなのに、また行きたくなってしまいます。そうなるといつもトイレのことが心配で、集中できません。
どうしたらいいでしょう?
緊張するとトイレが近い!その原因は?
頻尿は、緊張やストレスからトイレが近くなる心因性頻尿(神経性頻尿)のように、一過性で、特に健康上の問題はないことも多いです。
しかし、裏に病気が潜んでいる場合もありますから、思い当たることがないのに続く場合は、一度病院で検査を受けると安心です。頻尿があらわれる病気としては次のようなものがあります。
過活動性膀胱、膀胱炎、糖尿病、尿崩症、自律神経失調症
男性の場合:前立腺肥大症、前立腺がん
女性の場合:更年期障害
夜間のみ頻尿の場合:心不全、睡眠時無呼吸症候群、睡眠障害
では、病気ではないのにトイレに何度も行きたくなる原因としては、どんなものがあるかを見てみましょう。
- 利尿作用がある飲み物や食べ物、過剰な水分の摂取
- 冷え
- 自律神経のはたらきの乱れ
- 骨盤底筋のゆるみ
- 膀胱の容量が少なくなっている
- 緊張やストレス
緊張してトイレが近い!その対策は?
まずは思い当たる原因を取り除いたり、できることからやってみましょう。
- 利尿作用のある飲み物や食べ物、過剰な水分の摂取を控える。
特にコーヒー、お茶、アルコールなどは控えましょう。
- 冷えを予防する。
ひざ掛けや脱いだ上着を膝にかけ、足元や腰回りなど気になるところをしっかり覆ったり、カイロなどでお腹を温めたりすると、冷えにくくなり、トイレの回数が減ります。温かくなるだけでも安心感につながりますね。
- 自律神経を整える
ビタミンやミネラルの豊富な食事をとる、ウォーキングなどの運動をする、呼吸法やヨガ、香りや音楽などでリラックスする、など、ご自分に合った方法で自律神経のはたらきを整えましょう。
- 骨盤底筋を鍛える
尿を途中で止めるように、肛門、尿道口、膣を締めます。おへその下辺りに力が入るように意識してみてください。今まで意識して動かしていなかった筋肉ですから、自分でも力の入れ方がわからなくて最初はうまくできないかもしれませんが、やっているうちにコツがつかめてきます。
テレビを見ている時、入浴中、ちょっとした待ち時間など、気がついた時にやってみましょう。毎日続けることが大切です。
腰痛体操や膝痛体操も、お腹にしっかり力が入ることを意識する体操が多いので、頻尿や尿漏れに効果があります。
- 膀胱の訓練をして、尿をしっかり溜められる膀胱にする。
トイレが気になって、頻繁にトイレに行くことが習慣になっていると、尿を溜める袋である膀胱に尿がしっかり溜まらないうちに出すことが繰り返されます。
すると次第に、膀胱はしっかり拡がることを忘れて、少ない尿しか溜められなくなり、少し尿がたまっただけで尿意を感じてしまいます。
膀胱の容量が少なくなっている場合には、膀胱を訓練して、尿をしっかり溜められる膀胱に鍛えなおす必要があります。方法は簡単です。トイレに行きたいと思ったら、トイレに行ける状況であっても我慢します。
最初は3分、できたら5分、10分と我慢する時間を長くしていきます。2~3時間我慢できるようになったら卒業です。これによって、膀胱の容量が本来の状態に戻っていきます。
- 緊張を取り除き、自信をつける
緊張を紛らわせたり、気持ちを他にそらしたりする工夫をし、自分で自分に「大丈夫」と言い聞かせます。
うちの子は普段、学校の20分間の休み時間に、休み時間に入った時と終わる時、2回トイレに行かないと心配だと言うくらいトイレが近いです。そんな子なので、映画を見に行くと、途中で漏らしたらたいへんだと不安に思うらしく、子供の映画でも上映中に2~3回トイレに行っていました。
最初は「いいよ、何度でも行っておいで」と言っていましたが、ある時映画が始まる前に、「今トイレに行ったばかりだから、絶対に映画が終わるまで大丈夫だよ。授業や遠足の時だって大丈夫でしょう?映画に集中してがまんしてみてごらん。でも、どうしてもだめだと思った時にはトイレに行っていいんだよ。」と言ってみました。
すると、映画の最後までトイレに行かずに済み、それ以来、映画の上映中に席を立つことはなくなりました。一度の成功が、「今度もきっと大丈夫」という安心感と自信につながったのでしょう。
精神的なものが影響しやすい症状なのですから、気の持ちようで改善することもあるのです。特にお子さんの場合はお母さんや先生の声掛けひとつで安心させてあげることができますよ。
- 頻尿に効くツボ
手の甲にある「液門(えきもん)」「中渚(ちゅうしょ)」というツボは、いつでもどこでも手軽に押すことができるツボです。
「液門(えきもん)」は手の甲の、小指と薬指の付け根にあります。
「中渚(ちゅうしょ)」は「液門」から手首に向かって指3本分のところにあります。
手を膝や机に置いて、逆の手の中指で「液門」、人差し指で「中渚」を同時に押します。少し痛いと感じるくらいの強さで、1分程度押すと、刺激が脳まで届き、脳から指令が出て膀胱の緊張をゆるめ、すーっと尿意が消えていきます。
尿意はまた出てきますが、トイレに行くまで気を紛らわすことができますし、先に書いた膀胱の訓練の時にも、役に立ちます。私は「液門」を反対の手の親指と人差し指で手の表裏からはさむように押すとやりやすく、一番効きます。
まとめ
何度もトイレに行きたくなるのは本当に困りますが、自分に合った方法で緊張と上手につき合っていけるといいですね。症状がひどい場合には、恥ずかしがらずに病院に相談しましょう。
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