銚子といえば、灯台や銚子電鉄、新鮮な魚介類などが知られていますが、これらとともに有名なのが醤油工場です。
醤油工場の周りは、醤油のにおいが漂っています。
醤油工場を見学し,醤油について学ぶとともに、おいしいしょうゆを使ったスイーツや食べ物、おみやげ、醤油工場近くのランチを紹介していきます。
ヤマサ醤油の歴史
江戸時代に、紀州湯浅の地でしょうゆづくりが栄えました。
この紀州の本場の味としょうゆづくりの伝統の技を、千葉県の銚子に伝えたのが、ヤマサ醤油の創業者である初代濱口儀兵衛です。それは、1645年のことでした。
銚子は沖合で暖流と寒流がぶつかるため、夏は涼しくて冬は暖かい、湿度の高い海洋性の気候です。
これは、しょうゆづくりで大切なこうじ菌などの微生物の働きに最適な環境です。
また、銚子は江戸と利根川、江戸川でつながっており、水運にも恵まれていました。
行きはしょうゆを積み、帰りは原料となる大豆、小麦、塩を持ち帰ることができることから、江戸の食文化のひろがりと共にヤマサ醤油のしょうゆづくりは発展してきました。
ヤマサ醤油のしょうゆは風味も品質も変わらずに、伝統の味を守り続けています。
それを実現したのが、創業の時から銚子の地で育てられてきた「ヤマサ菌」という独自のこうじ菌です。澄んだ赤い色、香り、コクのある味を生み出します。
ヤマサのロゴの『上』は幕府のお墨付きの印
江戸時代の末期に、幕府は物価の上昇を抑えるために、商人達に販売価格の割引をするように命じました。
ですが、ヤマサ醤油をはじめ7つの銘柄は、幕府からも品質の良さが認められ「値を下げるに及ばず」とされ、「最上しょうゆ」という商号が与えられました。
ヤマサのマークにある「上」の文字は、その証です。
工場見学
施設内の見学ツアーは、必ず電話かインターネットで要予約。
空きがあれば、当日の電話予約にも対応してもらえるので確認してみてください。
工場見学は各回50分(映画上映約20分及び、工場見学約30分)です。
土、日曜日は工場が休みなので、映画のみとなります。
2016年4月から、「しょうゆ味わい体験館」が新設されました。
「しょうゆ味わい体験館」は予約が不要です。
工場見学センター
ヤマサしょうゆ工場の見学は、まず受付を済ませます。
その後、大きなシアタールームの工場見学センターに案内されます。
ここで、ヤマサ醤油の歴史やしょうゆの造り方等の映画を見て、しょうゆについて学ぶことができます。
原料サイロ
映画を見た後、いよいよ工場内の見学に出発です。
まず目に飛び込んでくるのが、いくつも並んだ巨大な円柱形の建物です。
しょうゆの原料である大豆と小麦が入っている原料サイロです。高さは約20メートルもあります。
ひとつのサイロには200トンから500トンの原料が入っています。
原料はトラックでヤマサ醤油工場に運ばれてきてサイロに貯えられます。
麹室(こうじむろ)
続いては、麹室へ。
麹室では原料の大豆・小麦に、麹(こうじ)のタネとなる「ヤマサ菌」を投入し育っていく麹の変化が、サンプル展示で見ることができます。
仕込蔵
次に仕込蔵に移動します。
麹(こうじ)に食塩水を加えたものを「もろみ」と言います。仕込蔵では、しょうゆのもととなる「もろみ」の入ったタンクを観察することができます。
「もろみ」が時間とともに、変化していく過程をサンプルで見ることができます。
※工場見学では、階段を使うところがあるので、おんぶひもがあった方が便利です。
階段を使った見学の場所以外は、ベビーカーで大丈夫です。
タップトーク
工場見学の最後は「タップトーク」です。
「タップトーク」では、映像によるバーチャル体験です。
直径6mの大桶にみたてたスペースの中に入り、もろみからしょうゆになるまでの変化を足もとの映像と音で体験できます。
まるで、本物の大桶にいるような感覚で、しょうゆ作りの過程を観察することができます。
最後は、自分の動きが映像に反映される「タップトーク」に変わります。
自分の足下に映し出されているしょうゆの上で足を動かすと、ユラユラとしょうゆの波紋が映し出され、まるでしょうゆの上を歩いているような疑似体験ができます。何とも不思議な感覚です。
しょうゆの波紋ができるのが面白くて、足をたくさん動かして「タップトーク」を満喫しました。子どもも大人も楽しめると思います。
工場見学のおみやげ
おみやげとして、「卓上しょうゆ」がもらえるのも、うれしいところです。
しょうゆ味わい体験館
工場見学ツアーの後は、「しょうゆ味わい体験館」に行ってみましょう。
ヤマサ醤油の歴史的資料や昔のしょうゆ造りに使用した道具の展示スペースがあります。
しょうゆ造りの歴史や、銚子でしょうゆ造りが栄えた理由に関わる展示物、昔のしょうゆ造りの道具などを見学することができます。
せんべい焼き体験
「しょうゆ味わい体験館」では、手焼きせんべい体験ができるコーナーがあります。
網の上に白い煎餅をのせて自分の手で焼き、ヤマサのしょうゆや特製たれをつけて食べます。
焼きたてのおせんべいは本当においしいです。工場見学の思い出の1つとしてやってみたらいかがですか。
しょうゆソフトクリーム
「しょうゆ味わい体験館」では、しょうゆを使ったスイーツを食べることができます。
一番人気があるのは、「しょうゆソフトクリーム」(税込250円)です。
甘さの中にしょうゆを感じることができる、あまじょっぱいソフトクリームです。
みたらし団子の味がすると言っている人もいました。
どんな味わいなのか、ぜひ自分で食べてみてください。
売店
ぬれ煎餅焼きそば
「しょうゆ味わい体験館」の外には、軽食の売店があり、銚子の材料を活用した「ぬれ煎餅焼きそば」(税込350円)や、「つみれ汁」(税込100円)が売られています。
「ぬれ煎餅焼きそば」は、その名の通りぬれ煎餅が入っています。
ぬれ煎餅がいいアクセントになり、とてもおいしかったです。
この日の昼ご飯は、ぬれ煎餅焼きそばにしました。
ランチにもよし、小腹が空いたときに軽く食べるにもよし、ぬれ煎餅焼きそばもおすすめです。
〔ぬれ煎餅焼きそば販売時間〕
11:30~14:30
おみやげコーナー
売店では、ヤマサ醤油のいろいろな商品やオリジナル商品、限定商品も売られています。
その他しょうゆを使ったスイーツ、銚子産のものなど様々な商品が販売されています。
おみやげで、最近よく売れているのが、「ソヤノワール」と「しょうゆ羊羹」、「醤(ひしお)」だということでした。
「ソヤノワール」(税別648円)は、うまみ成分が一般的な醤油の1.5倍以上も詰まっていて,ステーキの肉や青魚など、特に味の強い食材のうまみをひきたててくれるそうです。
わたしも家で、豚肉を焼いてソヤノワールで、味付けをして食べてみました。他の調味料で食べるよりも、確かに肉本来のうまみを感じることができました。
「しょうゆ羊羹」(税別204円)はヤマサの鮮度の一滴超特選しょうゆを使用しています。
職人の手仕事により時間をかけて練り上げた羊羹を基にして、醤油の豊潤な香りと、赤みがかかった色合いを損なうことなく仕上げた逸品です。
やさしい甘さのなかに、ほんのりしょうゆの風味がしておいしかったです。
「醤(ひしお)」(税別477円)は、日本人の食生活と深い関係のある発酵調味料です。
醤油のご先祖様のような位置づけで、「食べる醤油」といわれています。
ヤマサ醤油の「醤(ひしお)」は、大豆、米、なす、瓜、大麦などの、厳選した食材を丁寧に仕込み作り上げました。生の野菜につけたり、あたたかいご飯に乗せたり、焼き物の上に乗せたりと、いろいろな食材と合わせておいしく食べることができます。
わたしは、ごはんに乗せて食べるのが一番好きです。
ヤマサ醤油工場見学の情報
受付時間 工場見学 ※予約が必要です。
AM9:00~11:00 PM1:00~3:00
しょうゆ味わい体験館 ※予約は必要ありません。
AM9:00~PM4:00
工場見学所要時間 約50分(映画上映約20分及び工場見学約30分)
※土、日、祝日及びゴールデンウィーク、お盆の休業日は工場が休みとなり、映画上映のみ(約20分)となります。
工場見学できない日 年末年始
工場見学費用 無料
アクセス
特急しおさい号で東京よりJR銚子駅(1時間50分)
JR銚子駅より徒歩7分又
銚子電鉄「仲ノ町」駅より徒歩3分
工場見学予約申し込み 工場見学センター TEL0479-22-9809
(問い合わせ先) (8:30~16:50 年末年始を除く)
※インターネットでも予約することができます。
トイレ
ファミリートイレには、おむつの交換台があります。小さなお子さんがいても安心ですね。
駐車場
工場の入り口に広い駐車場があります。
ヤマサ醤油工場の近くのおすすめランチ
おすすめのお店は、「大久保」というお寿司屋さんです。
銚子名物の伊達巻寿司が有名なお店です。
おせち料理の伊達巻とは違い、銚子名物の伊達巻寿司は分厚い厚焼き卵を丸い棒の上に置いて半月状にしてから、太巻き寿司の上に乗せたものです。
伊達巻寿司は本当にプリンのような滑らかさで、甘くて、しっとりしていておいしいです。他の
お寿司もネタが新鮮でおいしいですよ。
TEL 0479-22-0830
営業時間 11:00~14:30
17:00~19:00
定休日 月曜日
月曜日が祝日だったときは火曜日が休み
まとめ
ヤマサ醤油の工場見学について紹介してきました。醤油について学ぶことができるとともに、いろいろな形で醤油を味わうことができます。
ぜひ、大人も子どもも楽しめるヤマサ醤油の工場見学に来てみてください。
また、銚子は見所がいっぱいなので、ヤマサ醤油工場見学に来たら工場見学だけでなく、銚子電鉄に乗って銚子のその他の場所の観光をするのも楽しいと思います。
銚子電鉄のおすすめ観光スポットの記事はこちらです。
1日乗車券で行く銚子電鉄のおすすめ観光スポット
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