離婚調停中や離婚後の面会交流 冷静に!子供の気持ちに寄り添って!

子供の親権を持って離婚する時、定期的に相手に子供を会わせる面会交流は、煩わしく感じてしまいがちです。

 

しかし、面会交流は子供にとっての権利でもあり、大切な時間となります。

 

今回は面会交流についてまとめながら、私の体験談をお話します。

 

一般的な面会交流とは違うかもしれません。

最初は気まずさもありましたが、今は「これが私たちの家族の形」と思えるようになりました。

 

何か参考になれば幸いです。

 

目次

面会交流は何歳まで?面会交流のルールは?

別居している親と子供がお互いに面会する権利を、面会交流権といいます。

 

定期的に親と面会することは子供にとっても重要だと考えられており、面会交流権は子供にとっての権利でもあります。

 

法律で定められている権利ですので、その親と子供が会うことで子供に著しい不利益や悪影響がない限り、拒否することはできません。

 

面会の頻度やルールについては、基本的には当事者である(元)夫婦の間の話し合いで決められますので、親子によって様々です。

 

話し合いや打ち合わせがうまくできない場合は、お互いの弁護士を通したり調停の時に決めたりします。

 

面会交流権は子供が20歳になるまで取り決めることができます。

それ以上になったら子供が自分の意思で、会うか会わないか、どのように会うのかを親と直接話し合って決めればよいのです。

 

面会交流の頻度については、一般的には月に1回とされています。

しかし、週に1回程度会っている親子もいれば、家が遠いなどの理由で年に数回という場合もあり、千差万別です。

 

面会交流で後々トラブルになることもあるため、相手に対して不安があったり、「これだけは決めておきたい」という事柄があったりする場合は、調停の席できちんと話し合い、公正証書にして明文化しておくと安心です。

しかし明文化したからといって、その内容を変えてはいけないとは限りません。

子供はどんどん成長して子供自身の生活も変わりますし、お互いの生活も変わっていくからです。

 

生活の変化に応じて元夫婦の間で話し合いながら、お互いが納得できるような、よりよい方法に変更して構わないのです。

 

もしその話し合いの過程でもめた場合は、不満を感じる側が再び調停を申し立てる場合もあります。

 

離婚調停中から面会交流をしなければならない?!

面会交流権は離婚後だけではなく、離婚前の別居中から認められます。

 

従って、相手が子供との面会を望んでいる場合、離婚調停中から面会交流を行うようにと調停員から命じられます。

 

離婚調停中は(もめている場合は特に)、お互いに対して怒りの感情が高まって冷静になれない場合もあります。

そのため、子供の受け渡しの際に相手に会うことに気まずさを感じたり、子供を相手に会わせたくないと考えたりしがちです。

 

しかし、子供の権利でもあるということを念頭において、冷静に対応したいものです。

 

 

離婚調停中の面会交流の打ち合わせ時や面会交流当日は、離婚調停のことはお互いに口に出さないことが最優先のマナーとなります。

調停のことは調停の席でのみ話しましょう。

 

蛇足かもしれませんが、私が調停に先立って弁護士をお願いに行った時、その弁護士さんに「とことん闘いたいのであれば、弁護士を雇わない方がいい」と言われて驚きました。

 

家庭裁判所の調停員と弁護士は、何度も調停の席で顔を合わせているので、調停員から弁護士に対し、調停が長引かないように当事者を説得するように言われるのだそうです。

 

私の印象では、調停員はたくさんの調停を抱えているため、とにかく1件1件を早く解決することが最優先のようにみえました。

 

調停が始まる前の調書で「これだけは調停員に伝えておきたいということがあるか?」というようなことも書きますが、全く配慮されませんでした。

 

調停員は終始、「早く調停を終わらせて、再出発することがあなたのためです」という態度でした。

 

納得できないことは冷静にはっきりと伝えなければ、自分の気持ちに関わらず調停は進められてしまうと感じました。

 

面会交流のルールと子供の気持ち(体験談)

 

私は男の子が一人おり、子供が年少組の時に元夫と別居し、年中組の時に離婚調停が開始されました。

 

元夫は子供とお風呂に入ったこともなければ、子供と二人で2時間以上留守番や外出することもありませんでした。

 

ですから、「もしかしたら子供と会わなくてもいいと言われるのではないか。

それでは子供が可哀想……。

男の子だから、成長した時に父親の存在が必要になることもあるだろうから。」と思っていました。

元夫が子供に会いたがっていると知った時、素直に子供のためにほっとしました。

 

家庭裁判所に行くと、ロビーでは面会交流の重要性や心構えについてのビデオが絶え間なく流されていました。

 

子供がいる場合の離婚において、一番大切に考えなければならないのは子供のことだということなのでしょう。

 

弁護士からも調停が終わるまでに何度も「面会交流は子供のためだから、きちんとやるように」と念を押されました。

 

調停開始時に相手側から提示された面会交流の条件は、月に1回、場所は市内に限る、子供の交通費や食費は父親が負担する、というものでした。

 

調停員からは早速、とりあえずその条件で面会交流を開始するよう言われました。

 

私は「子供が必要とする間は母親同伴」を条件として申し入れました。

子供は父親と急に会えなくなったことで、私と離れることを極端に恐れていたので、父親と二人では出かけることができなかったのです。

 

相手との打ち合わせは直接メールで行い、どこで何時に待ち合わせるかを決めました。

 

離婚調停中は相手に対して腹が立つこともありましたから、そんな時期に面会交流で顔を合わせ、しかも一緒に行動することは気まずい思いもありました。

 

でも子供のためと気持ちを奮い立たせました。最初はかなり不自然な雰囲気が漂っていました。

 

調停が終わりに近づいた頃、父親から調停員を通し「面会交流を月2回にしたい」と申し入れがありました。

 

私は、場所が市内に限られると、面会交流がマンネリになって子供が退屈してしまうと考え、「月2回にするのであれば、市内に限らず子供が行きたい場所を考えて欲しい。

そうでなければ月1回」と条件を出しました。

 

父親はその条件を飲みました。

 

面会交流には私が同伴するわけですが、私自身の交通費や食費などの費用は私が持つこと、ただし、車を出すにあたってかかる費用など、私がいてもいなくても使うお金については父親が負担することもとり決めました。

 

離婚成立後の面会交流の打ち合わせは、翌月分の日付だけは会った時に話し合って決めています。

 

細かい打ち合わせは、天気予報やイベント情報を確認しながらメールで行います。

 

出かける場所の候補をいくつか挙げ、子供の希望を聞いて行先を決め、行先によって集合場所と時間を決めます。

少なくとも数回、行先に悩むと何回もメールのやりとりが必要になります。

 

面会交流当日は、朝(午前中)から会い、お昼と夕食を一緒に食べ、基本的には子供の寝る時間に間に合うように解散します。

 

結婚していた頃は「俺は子供ができても子供向け映画なんて見に行かないぞ」「アウトドアは無理」などと言っていた元夫ですが、「子供が喜ぶ姿を見たい」と思うようになったようで、子供向け映画やどんぐり拾い、河原や海岸にも行ってくれるようになりました。

 

面会交流を重ねていくうちに、不自然さも薄れていきました。

結婚していた頃よりちょっと距離ができた分、お互いに相手に思いやりをもって気を使うこともできるように思います。

 

最初は時々子供に、「もう父さんと二人で行ける?」と聞いていましたが、成長しても子供の答は「No」のままです。

 

理由を聞いてみて子供の言葉から感じ取れたのは、子供にとって面会交流は、「お父さんに会える日」ではなく、「家族が仲良く過ごせる日」になっているということでした。

 

子供の気持ちを大切に、3人での面会交流が続いています。

 

私が面会交流に同行することによって、いいこともあります。

 

大人が二人いれば、どちらかが荷物番をしたり、子供が寝てしまった時に抱っこする係と荷物持ちとに分担できたり、ボール遊びで疲れたら交代したり、一人よりもなにかと楽なのです。

 

子供の成長にしたがって生じた悩みを伝えて相手に意見を求めたり、自分が苦手だけれど相手は得意な分野ではアドバイスを求めたり、相談相手となってもらえることも心強いです。

 

離婚した夫婦であっても、子供のためには協力できるものです。

 

子供のためにも自分のためにも、元夫と良好な関係を築けたことは、本当に良かったと思っています。

 

「結婚していた頃からこれができればよかったのに」と思うこともありますが、「離婚したからこのような関係になれた」とも思えます。

 

今では「これが私たちの家族の形」と感じています。

 

離婚後、義両親に子供を会わせたくない?

離婚後、義両親に子供を会わせたくないと考える方もいらっしゃるようです。

相手側も会わなくてよいと考えているのであれば、それでもいいと思います。

しかし、相手側が子供のことをかわいいと感じ、会いたいと思ってくれるのであれば、会わせないのはもったいないというのが、私の個人的な意見です。

 

子供はできるだけたくさんの人の愛情に接して成長した方が幸せだと思いますし、いろいろな価値観の人と触れ合うことによって、社会生活における幅広い視野や考え方を持つことができると考えるからです。

 

うちの場合は、子供が父親と二人だけで父方の実家に行くのは嫌だというので、義両親に会いに行けない期間がありました。

 

でも義両親や父方の弟さん家族は、子供の成長を待っていてくれました。

今では年に何回か、面会交流を父方の実家で、母親の私抜きで行うことができています。

 

行く時には菓子折りくらいは持たせますし、元姪や元甥が入学や進学する時にはお祝いを送ったりもしています。

それは私にとってもうれしいことですし、子供をかわいいと思ってくれる人がいて、とても幸せに思います。

 

まとめ

離婚調停中や離婚後の面会交流は、離婚のごたごたの中にいる時には特に煩わしく感じられます。

 

しかし、面会交流について考える時には、自分の怒りや悲しみには一時的に蓋をして、何が子供のためになるかを冷静に考え、条件を交渉したいものです。

 

「子供のため」と割り切って、心を奮い立たせてやってみると、気まずさは最初の一回目が最大で、その後は確実に減っていきます。

 

面会交流の形、離婚後の家族の形は家族によって様々ですし、一朝一夕に出来上がるものでもありません。

 

大切なお子さんのために、そしてあなたのためにも、よりよい形を築いていってください。

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