気温が上がってくると、どこからともなくやってきて、しつこいかゆみを残していく蚊、いやですよね。
2014年には70年ぶりにデング熱の国内感染が確認され、これをヒトスジシマカが媒介するとして日本中を恐怖に陥れました。
蚊は他にもいろいろな伝染病を媒介し、世界で最も多くの人間を殺す生物です。
私は子供と一緒に里山体験イベントに参加したり、放置竹林の伐採ボランティアに参加したりしています。
蚊の対策は欠かせませんが、蚊の対策をしようとして逆にもっと怖い思いをしたこともあります。
私の失敗談を交えながら、屋外作業や野外活動のプロが異口同音に「これが一番」と言うアイテムをご紹介します。
蚊対策、屋外作業のベテランが必ず口にする蚊対策グッズ以前の注意点とは!?
自然体験や野外活動のプロが、蚊の対策として参加者に必ず注意を促すことは、まず服装です。
長袖、長ズボン、帽子はもちろんですが、注意していただきたいのは靴下とズボンの隙間と、襟元です。
そこには隙間ができやすいので、足からダニなどがのぼってきたり、襟元に上から毒毛虫やヤマビルが入ったり、蚊やかぶれる植物やトゲのある植物に狙われやすいのです。
襟元にはタオルやバンダナなどを巻いて保護しましょう。
足首すれすれの靴下は避け、長めの靴下を履くこともとても大切です。
私は服の上から刺されるのが嫌なので、これらの衣類にあらかじめ虫除けスプレーを吹き付けておきます。
UVカット効果もある服の上からかける虫除けスプレーも市販されています。
私はそれが店頭に見つからない時は、肌につけるものを服にもかけてしまいます(予め目立たないところでお試しください)。
一度、足がちくっとしたので見ると、ダニらしき虫が服の上から噛みついており、服の虫除けにやられたのか、すぐにコロリと落ちました。ぞっとしました。
竹藪での蚊対策、草むしりでの蚊対策等、蚊対策で屋外作業のベテランが選ぶのは!?
鬱蒼とした竹藪や森林、草むらなど蚊が多い環境で、いつも自然体験学習や森林保護活動をしているプロが、必ず身につけているのは、昔からある渦巻き蚊取り線香です。
携帯防虫器にセットして、紐などで腰やベルトからぶら下げます。
特に蚊が多い場所では、両端に火をつけます。
つまり、渦の外側の端に火をつけると同時に、渦の中心の先にも火をつけるのです。
それによって、燃え尽きるまでの時間は半分になりますが、有効成分の発散量は二倍になります。
使いかけが中途半端に余っている時は、携帯防虫器の中にうまく収まるように新しい渦巻きから折り取って、二本に火をつけてもいいです。
「これが一番よく効く」と皆さん口をそろえておっしゃっていて、30歳代の若い女性も含めて皆、これを携帯して作業をしています。
最初は、半信半疑だったのですが、使ってみると本当によく効き、耳元でプーンと言われることがなくなりました。
昔から使い続けられているのにはちゃんと理由があったのです。
コスパもいいのがうれしいです。
ぶら下げると作業の邪魔になるなどの理由で、置いて使いたい場合は、有効範囲が半径2メートルくらいということを意識して、自分よりも風上に置きましょう。
もう少し有効範囲が広くなる強力タイプもあります。
気をつけなければならないのは、やはり火を使うという点です。
携帯防虫器に入ってはいますが、金属でできていて熱が伝わりやすいので、火がついている辺りは熱くなります。
火傷はしませんが、うっかり触るとびっくりするので、小さなお子さんが近くにいらっしゃる場合には注意してあげたいです。
途中で消したい時は、燃えている端の方を指で少し折り、折り取った部分をよく踏みつけるか水につけるかして、確実に消火します。
ライターをお子さんが勝手に触らない場所で管理することも大切です。
また、身につけていると身体や服が線香臭くなりますが、服は洗濯をし、髪の毛や身体はお風呂に入れば臭いは取れます。
蚊の対策、屋外作業や野外活動におけるその他の虫除けグッズ使用の注意点
私は子供が小さい時には火を使うことに抵抗があり、携帯用の電池式蚊取り、虫除けスプレー、虫除けシールなどを併用していました。
鬱蒼とした場所に入らないのであれば、この程度でも十分でした。
虫除けシールは、有効範囲が20~30センチ程度しかありませんし、「蚊を対象としたものではない」と書いてある商品も多いので注意しましょう。
私は、プールや川遊びなどで虫除けスプレーが流れてしまうことが予想される時に、袖口、ズボンの裾、靴下、帽子などにつけておいて、補助的に使っています。
虫除けリングは、子供が小学校に入学した年に一度持たせたことがあります。
が、その日の朝たまたま読み聞かせで教室に行ってびっくり!
リングを引っ張って伸ばして身体を通したりして、おもちゃにして遊んでいました!
即刻とりあげて持って帰り、以後使っていません。
虫除けスプレーは、服にかけるタイプも併用すると効果が上がります。
説明書きには効果の持続時間が書かれていますが、汗をかいて拭いたり濡れたりすると取れてしまうので、こまめに塗り直すのがおすすめです。
顔につける時は、目に入らないように手にとってから塗ったり、ウェットシートタイプのものを使ったりするとよいでしょう。
塗り直しにはウェットシートタイプのものが安心です。
一度、森で虫が多かったので虫除けスプレー(花の香りではない普通のもの)を使ったところ、スズメバチが寄ってきたことがありました。
臭いを感じて偵察に来たのだそうです。
しつこくつきまとわれて、怖い思いをました。
確かに、野外活動では「香水や化粧品の臭いが蜂を惹きつけるので避けるように」とは言われますが、まさか虫除けスプレーが蜂を惹きつけるとは思いませんでした。
それ以来、屋外で虫除けを塗り直す時はウェットシートタイプを使うようにしています。
虫除けや防蚊作用のあるといわれる精油の中には、蜂がコミュニケーションに使う成分や花の香りや甘い味がするものがあるので、虫除けスプレーを自作する場合も注意が必要です。
最近では花の香りなど、いい香りの蚊取り線香や虫除けスプレーも市販されていますが、野外活動のプロたちは蜂を警戒して、誰一人として使いませんし、怖いので試してみようとも思いません。
普段の生活の中で使うのならば花の香りでもよいと考える方もいらっしゃるかもしれませんね。
家の中だけでならともかく、スズメバチが都会の人間の生活に順応していることや、公園の水飲み場や学校の池などにもスズメバチが水を飲みに来ることを考えると、私はおすすめできません。
万が一、蜂が寄ってきたら、大きな声を出したり逃げたり手で払ったりは絶対にしないで、蜂が「危険なものではない」と判断して飛び去るまで木や石のようにじっとして動かないことが大切です。
まとめ
多くの虫除けグッズが市販されており、悩んでしまいますが、屋外作業や野外活動のプロが異口同音に言うのは「昔ながらの渦巻き蚊取り線香が一番効く」ということです。
ここに、その日の活動や用途に合わせて、スプレータイプやシールタイプ、ウェットシートタイプなどを併用していくのがいいでしょう。
蚊は伝染病を媒介する危険生物ナンバーワンだということを忘れずに、しっかり対策して、作業やレジャーを快適にしましょう。
コメント