この記事を開いてくださっているのは、縦長リビング、もしくは縦長リビングダイニングのレイアウトに苦戦している方ではないでしょうか?
縦長の室内って、建築設計者の視点からすると、パースが効いて画になりやすくてかっこいい空間になり得るんですけど、正直、住むには使いづらい部分が多い間取りになるんですよね。
縦長の室内を住みよい空間にするには、少しコツが必要です。
都市に近い狭小住宅などであれば、もともとの土地が長屋を建てるような間口が狭い縦長の形状である場合もあるため、本来であれば出来るだけ広い面積を確保したいリビングやリビングダイニングも、どうしても縦長の間取りになってしまうことがあります。
今回はそんな縦長のリビング、もしくは縦長のリビングダイニングをもつ住宅に役立つレイアウト術や、快適な空間をつくりだすコツをご紹介したいと思います。
縦長リビングのダイニングセットは使い心地を優先すれば対面でなくてもOK
縦長のリビングダイニングをもつ住宅での問題は、ダイニングテーブルの配置方法が最も悩ましい点かと思われます。
ダイニングテーブル+その家に暮らしている人数分のダイニングチェアのダイニングセットは、それだけで空間を圧迫しやすい家具のひとつです。
2人暮らしならテーブル+椅子も2脚ですみますが、4人が一緒に食事できるテーブル+チェアが必要となると、ダイニングセットの占有面積はかなり大きなものとなります。
どうしても対面型のダイニングチェアでないと嫌だという方以外は、壁に沿って細長いテーブルを設けるカウンタータイプのダイニングテーブルを検討してみてはいかがでしょうか?
一緒に食事をする時も横並びで座ることになりますが、二人暮らしであれば、カウンター方式はさほど不自由はないレイアウトです。
対面で面と向かって座るよりも、横並びで座った方が人間同士警戒心も解きやすく、打ち解けやすいと言われますしね、
ですが、3人以上がリビングダイニングで一緒に食事をする場合、カウンター形式のテーブル+チェアでは両端の人同士が会話し難くなるので、食事の際のコミュニケーションを重視される方は避けた方が無難です。
2人ずつが横並びで腰かけ、4人で対面するダイニングテーブルのレイアウトを希望される場合は、2人の椅子をベンチシートにしてしまい、壁に造り付けでくっつけてしまうのもアリです。
イメージとしては、喫茶店やファミレスの壁際の席みたいなダイニングになります。
椅子を引いて座るためのスペースの省略ができますし、ベンチシートは足元をボックスタイプにしてまえば椅子の下を収納スペースとして有効活用することも可能です。
縦長の間取りでは収納スペースが確保しにくい点も悩みのポイントだったりするので、収納は上手に家具に組み込んで活用されることをおすすめします。
難しくないデザインであれば、ダイニングのベンチシートはdiyも可能です。
ダイニングテーブルなしのリビングダイニングも全然あり!
先ほどは縦長のリビングダイニングにダイニングテーブルなどのダイニングセットをどのようにレイアウトするかのご紹介でした。
しかし、空間に余裕がなく、ダイニングテーブルやチェアを置き難い場合は無理にダイニングセットを置かない方法も提案します。
ダイニングセットを置き難い場合はダイニングテーブルなしのリビングダイニングでの床座生活がおすすめです。
私も床座リビングで過ごした経験がありますが、床に座って過ごすのも悪くないですよ。
我が家の場合、子どもが生まれたタイミングに合わせてダイニングテーブルを撤去して、床で生活をするように切り替えました。
子供がハイハイしたり、ヨチヨチ歩きをし始めた時に、ぶつかる危険のあるテーブルや椅子などの障害物を取り除くのが目的で床座に移行しました。
我が家はリビングダイニングがフローリングだったので、赤ちゃんが転んでも痛くないように、まず1cmくらいの厚さのクッションマットをリビングダイニングのほぼ全体に敷いて、その上に座卓と座布団を並べて過ごしました。
本来、リビングとダイニングに分けて使う場所から、ダイニングテーブルを撤去して座卓テーブルひとつで生活するようになったので、空間を広く利用することができて快適でした。
背の高い家具がなくなったことにより空間の圧迫感も軽減され、床に座ることで目線も低い位置になるので余計に部屋が広く感じられます。
縦長や横長の狭いリビングダイニングではおすすめの生活スタイルです。
我が家の場合、赤ちゃんがいたので床にクッションマットを敷きましたが、パネルのように敷くことが出来るおしゃれな畳敷きなどもおすすめです。
縦長の狭く感じるリビングダイニングも全体的に畳敷きにしてしまえば、ゴロンと寝転がることもできて、なんだかリラックスできるちょっとした快適空間にできそうですよね。
まとめ
今回は縦長のリビングや、縦長のリビングダイニングをもつ住宅に役立つレイアウト術や、快適な空間をつくりだすコツをご紹介しました。
縦長の部屋は少し使いづらい部分がある間取りではありますが、家具の形やレイアウトを工夫したり、収納スペースを有効的に設けたりすることで、おしゃれなかっこいい空間になり得る間取りです。
ぜひ、あなたもご自身や家族が快適で楽しく暮らせるリビングダイニングのベストなレイアウトを探してみてください。
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